記念樹
子ども達が学校に行っている昼間の仕事は、洗濯、破けた衣類のつくろい、部屋やトイレの掃除など等〃。
トイレといえば、使用する紙の準備もしました。それが・・、漫画や雑誌をばらして束ね、黒い木綿糸でしばってトイレにかけるのも仕事の内でした。漫画の紙って、分厚くて硬いのですよ。当時、水洗式トイレの普及はまだまだの時代でしたが、「まさか・・漫画の紙とは・・・。」
施設の建物は廃校になった学校を使っていて、年令、学年別に部屋が分かれており、一緒に働いている若い保育士は、中学生の部屋が並んでいる二階に住み込んでいました。
その頃、たしか火曜日夜9時から「木下恵介アワー・記念樹」というドラマをやっていました。施設の子ども達の生活や心情を描いたドラマ。仕事が終わって火曜日の夜は、保育士皆でドラマ鑑賞。
毎回見るたびに、毎日身近に実感しているような話が展開するドラマに、皆一様に涙したものです。
ドラマでは、記念樹の桜が・・どうだったのか記憶から薄らいでいますが、施設にも裏庭の少し小高い日当たりの良い場所に桜の木が一本立っていました。桜の木の下で、かくれんぼや鬼ごっこをしてしたものですが、「記念樹」の中の桜と施設の裏庭の桜がだぶって見えることも何度も何度もありました。
泣けました。
これは、悪まで私が勤務していた40数年前のお話です。
「記念樹」ドラマの最後に流れた歌
桜の苗が大きく育つ頃 ぼくらはみんな大人になるんだ
あいつとこいつ あなたと私 真っ赤なほっぺをしていたね
うれしきゃ泣いて寂しきゃ笑うんだ なかまがいつも見てるじゃないか
それでも悲しきゃ大きな声で 呼んでみるんだ母さんと
なんでだろう?ふしぎ?
歌詞もメロディーも、すらすらと出てきます。
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